Building No.250 2021年 秋号-非会員
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ellness Office⑵ ESG不動産(環境・社会・ガバナンスを重視した不動産開発)を促進するシステム構築を中立の立場で支援し、既存ビルの消費エネルギーを2013年比30%削減するメソッドを作る⑶ 郊外型ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)都市設計メソッドを提案し、2030年までに複数のモデルを提案データ活用について3つのSTEPがある。日建設計東京ビルではBEMSデータで時系列のエネルギー消費量を把握。クラウド化し共有、出社人数あたりのエネルギー消費など別データとの多元解析も可能。例えば、コロナ時の出社制限の中で、水などの使用量は減少するが、電力は意外に減らない。これらのデータを分析すると意外な事もわかる。OAコンセント用電力消費を分析すると、人が居ない夜中に使われている電力がある。日建設計総合研究所が提案しているi-BEMSではリアルな設備機器のエネルギー消費とシミュレーションモデルの比較で実運転の検証、問題点の発見から解消方法を整理している。沖縄宮古島の下地島空港用に開発したリアルタイムシミュレーションの事例。空港の利用者に半屋外的環境でも快適に利用していただく仕組みで。現実空間での放射温度や風向風速を測ってその条件における境界条件を抽出し、FD解析を実施。窓を開けたら、空調条件を変えたらといったシミュレーションを行う。その時期に扉を開けたらどうかといった条件で風の通りを表示、管理者に伝え、利用者に風の通りを可視化して気持ちのいいエリアを示す。大阪のイオンで行っているAI活用。人流・導線、温湿度、CO2をセンシングしてAIを活用したスマート空調やマーケティングにも活用。個人や地域・社会との連携。デマンドレスポンスに応じた負荷制御、トータルマネジメントに活用。それぞれの人が今どれだけCO2を使っているかということを意識させる事ができる。CO2排出量を知らせるアプリを提案しようと考えている。1980年頃以降、停電回数は減少、ほぼ年に0.2~3回しか停電しない。それに対して災害が起きた時の停電時間は長くなっている。北海道地震のブラックアウト時、帰宅困難者やホテルに居られなくなった観光客が殺到した例もある。空調・電源のバックアップをしないといけない。大阪府のガイドラインでは水や食料や、   fl                   ‒W2保はマストとはされていない。スマホなど毛布の備蓄を推奨しているが、電源の確で情報収集するため電源は必要。備蓄については災害時にどうするかはやっているが、平常時には何もしない。いざ災害が来た時に備蓄はあるが倉庫のカギがないという事態も発生している。常時使う、というやり方をしないと非常時に機能しない。DX活用ということで、2007年から消防法が改正され、緊急地震速報は非常用放送設備で放送してもよくなった。備蓄に関して帰宅困難者の数によって想定量と異なることが多い。3日間という想定が正しいか、検証するために燃料油の液面などもチェックしていることが必要。 「NSmos」(日建設計地震時建物被災度判定システム)。地震計(加速度センサ)の計測値とあらかじめ設定した判定値(閾値)を比較、どれぐらい建物が被害を受けたかレポートするシステム。5ランクで判定、被災状況、避難の必要性、継続使用の可否などをレポートする。ヒトのモニタリングが普及した。コロナ禍で顔認証が普及。また、ヒトのリアルタイムモニタリングで三密の可視化と混雑緩和への誘導が可能になる。非接触ニーズからゲートエントランス、マスク対応レジレス決済、マスク着用検知など個人特定が不要なソリューションも多い。デジタル技術による映像発信、視認性と同報性を兼ね備えたデジタルサイネージはレジリエンスでも活用が期待される。ヒトへの投資の必要性が高まる。ワーカーが知的生産性向上を健康な状態で向上することを目的とした評価体系が「CASBEE」(建築環境総合性能評価システム)康性・快適性、利便性、安全性の3つの基本機能、運営管理、プログラムで評価されている。今後、「社内外のコミュニケーション・コラボレーション」や「組織・チームの一体感の醸成の場」としてのオフィス。これらにシフトしてオフィスづくりが進む。純粋なオフィスだけでなく建物の共用部分、会議室に特化してスマートビルディングのイメージを考えた。超臨場感や会議進行のアドバイスなどカスタマージャーニーを想定するとデジタル化の種が生まれる。である。健STEP1「エネルギーの把握」からSTEP2「エネルギーの見える化」STEP3「高度処理」◦「シミュレーション」◦「AI活用」◦「連携・拡張」②Resilience(回復力)③Health&Comort/knowedge健康・快適/知的生産性Building No.250

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