Building No.249 2021年 夏号-非会員
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響を及ぼしていると認識いたしております。オフィスマーケットでは、コロナ前に吹いていた追い風も、感染予防の為のリモートワークが一気に進むなか、これを機にオフィスの合理化、縮小まで図られる企業もあって、空室率がじわりじわりと上昇するという逆風に変化し、加えて今後の働き方改革推進などがマーケットにどのような変化をもたらしていくのか、更なる影響も懸念されるところです。また、観光・商業施設等においても、度重なる営業自粛要請により経営に大きな打撃を受けておられ、それを原因とするテナント賃料の減免等、アセットオーナーにも多大な影響を及ぼしています。このようななか、ビル業界が直面する課題を乗り越え、社会への一層の貢献を果たすべく成長・発展していくためにも、当協会の担う役割は益々大きくなってくるものと感じております。これからは私自身、協会の諸先輩方のご指導を仰ぎながら研鑽を積み、万博、IRなどのビッグプロジェクトを控えた大阪の街全体の活性化に向け、少しでもお役に立てますよう努力して参りたいと存じます。そしてまた、ワクチン接種の広がり等により、一日も早く日常が取り戻され、様々な行事の機会を通じて会員各社様と交流させて頂きながら協会の発展に尽くしていければと願っております。弊社前社長勝田同様、ご指導ご鞭撻を賜りますよう、何卒よろしくお願い申しあげます。大阪ビルディング協会理事に就任させて頂き、身が引き締まる思いです。大阪での勤務は初めてとなりますが、都市としての歴史も文化も、東京より深く長いこの地での仕事を楽しみにしております。愛媛県の小さな町で高校を卒業しました。大阪を舞台にした田辺聖子の恋愛小説を読んで、おしゃれな都市生活や大人の?会話にあこがれました。その後、人々が働き、暮らし、新しい産業が生まれる「都市」に興味を持ち、この会社に就職しました。田舎出身ですが、東京都心部でIHI豊洲工場跡地や髙島屋東京店の再開発等大規模複合開発を担当しました。経営企画部長として中期計画策定に携わった後、中国・アジア地区での事業展開に取り組んできました。バブルの後始末には、皆様ご苦労されたことと思いますが、コロナパンデミックは、大げさにいうと、オフィス事業の本質とは何かを問う、大きな出来事であると思います。昨年の緊急事態宣言によってリモートワークが普及し、働く場所を仕事の内容によって選べるようになりました。コロナが収束しても、子育て世代・介護世代は在宅勤務を併用しながら働くことになります。報告のみの打合せは、対面では行わなくなるかもしれません。それでも、多くの企業は、従業員が一か所に集まり、ワイガヤと話をすることこそ、新しい価値を生み出すことを知っています。先輩や仲間の顔が見えない仕事の進め方に、不安を持つ若手社員も多いようです。ニューヨークの例を出して恐縮ですが、弊社ビル4万2︐000坪を契約済であったフェイスブックは、コロナ禍最中の昨年9月、新たに2万坪の床を手当てしました。アマゾンは、3万6千坪のキャンパスオフィスの工事を本年完成すべく、片時も止めませんでした。優秀な人材を集め、対面コミュニケーションにより新たな価値を生み出すオフィスの役割が、テナント様に再認識されたと考えます。もちろん感染予防策やIT環境の整備を進め、商品競争力を高める努力は必要です。コロナをチャンスに変える。言うは易く行うは難しの課題に、チャレンジしていきたいと思います。皆様のご指導をどうかよろしくお願い申しあげます。このたび、歴史ある大阪ビルディング協会理事に就任させていただくこととなり、大変光栄に存じております。私は生まれも育ちも箕面で、大阪の土地勘はそれなりに分かっているつもりですが、昭和55年に当時の国鉄に入社して以来、鉄道に軸足を置いて仕事をして参りましたので、ビルディング協会の皆様と仕事をさせていただく事に、文字通り身の引き締まる思いをしております。弊社は名が示す通り、JR西日本を親会社とする不動産会社で、「駅から始まる街づくり」をキーワードに、駅周辺から市中に事業を拡大して参りました。このコロナ禍で大きく影響を受け大変なご苦労をされている業界が多々あろうかと思いますが、その一つに鉄道も挙げられます。確実に見込めた通勤通学輸送やビジネス出張の激減、インバウンド観光客の消滅など大変な状態になっております。結果、グループ内での弊社への期待は高まり、これはこれでありがたいのですが、その期待にどこまで応えられるのか、実力向上に大いに悩んでおります。今回のコロナ禍で不動産業界にも激変が生じていると感じますが、大阪圏においては首都圏ほど影響が出ていないように思えます。一つには通勤事情から在宅勤務の必要性が必ずしも高くはないと推察できること、歴史的文化的な面から対面での仕事に重きを置いておられるのではと考えられること、等々が挙げられると思います。しかし、じわじわと影響が拡大しており、ワクチン接種の拡大等による鎮静化が大いに待たれるところです。一方、大阪圏においては、うめきた2期や大阪万博、IR構想など期待される大規模プロジェクトが控えています。これらをいかに成功させるのか、いかに将来の大阪圏に役立たせるのか、われわれビルディング協会への期待も大きいと考えます。会員の皆様、先輩の皆様のご指導、ご鞭撻をいただき微力ながら大阪圏の発展に貢献してまいりたいと存じます。どうかよろしくお願いいたします。このたび、第50回定時総会を以て副会長を退任させて頂き、宇佐見株式会社の宇佐見相談役の後任として、監事に就任させて頂くことになりました。平成13年に先代である父が亡くなりました為、㈱堂島ビルヂングの社長を引き継ぎ、昨年はお陰をもちまして設立100周年を迎えることができました。ご支援いただいた皆様に深く感謝申しあげます。大阪ビルディング協会には、初め広報委員として参加させて頂きました。以来20年余り、広報委員長、理事、常任理事、副会長と、身に余る大役の数々を承り、微力ながら務めさせて頂きました。また、大阪ビルディング協会の方々のみならず、日本ビルヂング協会連合会の総会を通じて各地の協会の方々とも交流を深め、実りある時間を過ごさせて頂きました。昨年は、私の曽祖父が創立メンバーの一人であった、大阪ビルディング協会の前身であるビルディング懇話会が、昭和5年に発足してから並びに記念パーティーは、余興なども準備をして大いに盛り上がる計画でございました。しかし予期せぬ新型コロナウイルス流行のため、記念すべき創立90周年をお祝いすることができず、思いを残す結果となりました。しかしながら、広報委員会のご尽力のお蔭で「創立90年史」を発刊し、毎回広報誌の表紙をお願いしている篠原先生の風景画を記念品として絵葉書にして頂き、良き思い出となりました。残念ながら今年の定時総会も、昨年と同様に少人数での開催を余儀なくされました。コロナの流行以来、社会やオフィスの環境は急速に変化しています。先の見えない状況が続く中、大阪ビルディング協会も時代のニーズに合わせて、各委員会それぞれ新たな課題に取り組まれております。私も監事という立場で「100年企業」ならぬ「100年協会」に向けて、大阪ビルディング協会の発展に寄与できますよう努めて参る所存でございます。今後とも、どうぞ宜しくご指導の程お願い申しあげます。コロナをチャンスに変える船岡 昭彦コロナ禍に考える國廣 敏彦﹁100年協会﹂に向けて橋本 啓子理事三井不動産㈱理事JR西日本不動産開発㈱監事㈱堂島ビルヂング                  890年の節目に当たる年でした。第49回定時総会Building No.249

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