Building No.249 2021年 夏号-非会員
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昨年度は、英国のEU離脱、米中貿易摩擦の深刻化、米国の大統領選挙、そして、ほぼ年間を通じての新型コロナウイルス感染症の感染拡大など、国際情勢が大きく変化した一年であった。国内経済状況は、新型コロナウイルス感染症の影響で2度にわたり緊急事態宣言が発出されたことにより、不要不急の外出が自粛され、特に、飲食、観光・旅客などの集客型の産業が深刻な打撃を受けた。大阪においても、国際間の移動が出来なくなったことからインバウンド需要が突然消失し、これまでインバウンドの恩恵を受けてきた大阪経済にとって大きな痛手であった。しかし、一方で、万博・IRを経済回復の起爆剤にしようという機運も見え、大規模ビルの開発が進捗する見通しで、関西の再活性化には大きな期待が寄せられている。我々ビル賃貸事業では、空室率は、商業施設等を除いて全般的には落ち着いた動きとなっているものの、テレワークの動きが加速し、ワークスタイルの変化やオフィス環境の変化がどのように進展していくか、しっかりと見極めていく必要がある。このような環境下で、大阪ビルディング協会も、昨年予定していた創立90周年の記念行事や施設見学会について開催中止を余儀なくされたが、昨春以降、コロナ禍を踏まえたオフィスビルの様々な課題を共有し、秋以降は、感染症予防対策を施したうえで各委員会および理事会の実開催を再開した。また、各種のセミナーをリモート配信で開催し、タイムリーで有益な情報発信に努めた。今年度も引き続き、会員相互の情報の共有化とコミュニケーションの活性化を図り、行政・関連団体との連携を通して、会員企業の発展と社会への貢献に資する安定感のある活動の展開を基本路線とする。今年度の事業活動を進める上での基本的な方針を以下の通りとする。◦教育研修活動の一翼を担う上記セミナーのテーマについては、最新かつ、経営課題に密接なものをタイムリーに選定する。◦より効果的なテーマ選定のため、主管委員会である「経営委員会」「技術委員会」で、十分な意見交換、情報収集等を通じて検討を行う。また、具体的な内容に関しては、専門性の高い講師陣と綿密な打ち合わせを行う。◦新型コロナウイルスの終息が見えない間は、より参加しやすい形としてリモートでのセミナー開催を基本に、少数の実聴講者も配置するハイブリッド方式を採用する。◦新築ビルの竣工が予定される今年度は、大阪でビル見学会を開催する(8月末頃、本町サンケイビルを予定)。①テーマを「ハード系」と「ソフト系」の双方をバランスよく設定する。②活動成果を確実なものにするため、小グループ制の討議時間を設ける。③基調講演者として、テーマ毎に専門家を招聘する。④テーマの多様性に鑑み、参加者の固定制をフリー制とする。⑤メンバー間の交流と相互啓発をめざす。(ネットワークの構築)◦「会員参加による、中小ビルに共通する経営課題の研究の場」「会員相互の交流、親睦を通じての人脈形成」を目的として平成17年2月に発足し、今年度17年目を迎える。好評の「勉強会&意見交換」、「見学会」方式を踏襲する。◦近年、その活動が活発化してきている日本ビルヂング協会連合会主催の「中小ビルの経営を考える集い」は2021年度の開催が中止となったが、連合会が実施した「新型コロナウイルス感染症対策に関する緊急アンケート調査」の結果を大阪でも活用、共有化すべく、研究会のテーマとして取り上げる。◦活発な協会活動の成果を広く会員企業や関連先に享受いただくため、良質な協会広報誌やホームページなどを制作し、その活用を積極的に進める。◦ホームページは、2021年4月にリニューアル版をリリースし、より会員相互の情報交換、情報共有の場としての活用を図る。◦関係行政・機関との密接な連携を通じ、効果的な情報の受発信を行うとともに合理的で実現可能な施策立案に関して、情報・意見交換を行い、ビル事業者としての社会的責務を果たしていく。◦正会員の入会促進を強化するとともに、賛助会員のメリット創出を計画的に展開する。   令和3年5月27日「オービックホール」にて、規模を縮小して開催する。⑵ 新年会    「大阪新阪急ホテル」にて講演会および年賀交歓会を開催する。⑶ 理事会   毎月定期的に開催。   (8月、12月、1月は休会)活動全体の確認と協会運営にかかわる各事業の意思決定を行う。⑷ 委員会経営、総務、技術、組織、広報の5委員会で活動する。原則、毎月定期的に開催しているが、必要に応じ委員長が召集することとし、機能的かつ効率的な運営を図る。上記の他、経営委員会は11月に、京都協会と兵庫協会との3協会合同委員会を継続開催する。技術委員会は東京ビルヂング協会と春(6月に延期)・秋の計2回の合同委員会を継続開催する。「ビルの新型コロナウイルス対第50回定時総会令和4年1月12日1 「経営セミナー」「技術セミナー」の内容の充実3 「PM研究会」第六期前半の活動の展開4 「大阪中小ビル経営者研究会」例年の活動方針を踏襲5 協会活動成果の広報の積極的な展開6 関係行政・機関と密接な連携7 組織強化活動を着実に展開する1 集会・会議3年度 Ⅰ はじめにⅡ 活動方針Ⅲ 事業内容      3 ⑴                  令和事業計画 Building No.2492 「ビル見学会」の実施

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