大阪のメインストリート 御堂筋と共に時を刻んできた 大阪瓦斯ビルヂング|一般社団法人 大阪ビルディング協会
一般社団法人大阪ビルディング協会

ぶらり大阪ビル散歩

2022/04/25

  

「ぶらり大阪ビル散歩」第四回目は 、大阪メトロ淀屋橋駅から歩いて5分ほど、

御堂筋線のワンブロックにたたずむ大阪ガス株式会社様所有のビル

大阪瓦斯ビルヂング(通称:ガスビル)にお邪魔してきました。

曲線がなんとも美しい...!

ガスビルとは?

安井武雄の設計で1933年に竣工。

当時は屋上ネオン時計塔があり、白く輝くガスビルは

遠くからでもよく見えたそうです。

1945年の大阪大空襲では、周りが焼け野原になる中、

全館、窓の防火シャッターを下ろして被災は最小、

(7階料理講習室、8階食堂の一部被災しました)

ほぼ当時の姿をそのままに残しています。

1966年には北館が竣工され、

「ワンブロック・ワンビルディング」に。

現在も、大阪ガスの本社屋として使用されています。

日本初の冷暖房完備の事務所ビルでもあります。

写真:新リーフレット「ガスビル食堂物語」より

それでは早速、南館から入っていきます!

戦時中は、真っ黒だった外観

戦時中は自社製のコールタールを塗り迷彩塗装をするなど

時代の影響を受けていました。戦火を免れたあとにコールタールを

落として元の姿に戻ったそうです。

今でも、落としきれなかったコールタールが残っている場所があるとか。

戦争を知っているビルなんだな、と思うと時代の重みを感じますね。

そんな実は。な歴史を持つガスビルの見どころをぶらりとご紹介していきたいと思います!

登録有形文化財

2003年に文化財保護法に基づき登録有形文化財に登録され、2023年3月17日、竣工90周年を迎えます。

1,2階外観の「実は」

1,2階外観の黒い石。

実は、今では手に入らない、福島県勿来(なこそ)産の黒御影石が使われています。

2階窓は、当時まだ珍しかったステンレス製のサッシが。ドイツから輸入されたものだそうで、曲線が特徴的な外観のアクセントになっていますね。

足元にも、当時のなごりがちらり。

南側の通路にはガラスブロックが。

これ実は地下への採光のために設置されているんです。

15㎜のガラスを2つ合わせ、格子状の鉄枠にはめ込まれていてます。

この鉄格子は当時のまま残っているもの。

100年近く前の大阪の人も、ここを通っていたんだなぁっと思うと少し不思議な気分になりますよね。

中に進むと、広いエレベーターホールが広がります。

地下1階~4階まで 床や壁に琉球産、イタリア産のトラバーチン(大理石)が。

(床のトラバーチンは厚みが40㎜もあるそうです!)

エレベーター付近の黒っぽい石は「貴蛇紋石(きじゃもんせき)」という

これまた貴重な石がふんだんに使われています。

なんとも贅沢なつくり・・

2階フロアに現存する「飾り窓」

階段をあがると、1965年頃までは講演場として使われていた場所にガスビルをモチーフにした飾り窓が今も残っています。

(もくもくの雲がかわいい...!)

小さな穴が空いているのが、 トラバーチンの特徴。

その小さな穴にハイヒールがはまってしまうので、報告を受けるたびに穴を埋めている(笑)という裏話も教えてもらいました。

また、二階の床には、「ウニ」の化石が埋まっているとか。

ぜひ、足元にも注目してみてください!

ガスビル食堂

8階にあるのはガスビルで唯一、竣工当時から同じ場所で営業をしている
「ガスビル食堂」です。

ここにも、登録有形文化財のプレートがあります。

ガスビルといえば、セロリ。

当時の大阪ガス会長が、

「本物の西洋料理にセルリー(セロリ)は欠かせない」と種子をカリフォルニアから取り寄せ、自ら栽培していたそうです。

今でも、コース料理のスタートは「ハート・セロリ」(生セロリ)が定番となっています。


随所に、大阪ガスのシンボルフラワー

「スズラン」が。

ショーケースの中にあるシェイカーにもスズランが。

これで作られたカクテルはおいしいんだろうなぁ

パーティションには

スズランとちょうちょが

あしらわれていました。

おめかしをしておいしい西洋料理と御堂筋を望む景色を楽しむ場所として

今でも、大阪の人に親しまれています。

(営業中にお邪魔させていただいたので、入り口付近からそぉっと撮影させていただきました。明るくて解放感のある空間は、感染症対策もばっちり行われていました。)

ガスビル食堂から階段で上がると、屋上に行きつきます。

食堂の上には、秘密?のあれが。

御堂筋がどーんと見えて、すっごいいい景色。

当たり前ですが、御堂筋ってほんまにまっすぐやな、、、としみじみ思いました(笑)

昔は、夏に納涼屋台などをだして大阪市民の憩いの場になっていたそうです。

(現在、屋上の一般開放はしていません)

昔は、東側に大阪城が見えたようです。

今でも、天気のいい日はギリギリ生駒山が見えるとか、見えないとか。

実は!立派な屋上庭園があります。

そして、北館の屋上部分には、

秘密?の屋上庭園が広がっています。

(ここだけみたら、ここが高層ビルの屋上とは思えない...!)

屋上庭園には、約35種類の植物があるそうです。ビオトープもあって、ここが屋上ということを一瞬忘れてしまいそうなくらいです。

戦争を乗り越えて100年近く前から、同じ場所に在り続けるすごさと、

今なお現役で使用されていることを考えると、

いかにこのビルが大阪の人々から愛され、大切にされてきたか、ということが感じられました。

ガスビル食堂は、どなたでも利用ができるので、お祝い事や頑張った自分へのご褒美などに

ぜひ、素敵な空間でお食事を楽しんでみてはいかがでしょうか。

おまけ

ガスの会社ならではのオブジェ。

ガス火を燃やし続けるために、結構な工夫がされているモノなんだそう。

たまに「消すことあるんですか?」と質問されるようですが消すことはないそうです(笑)

ぜひ、お近くにお越しの際は、絶えず燃え続けるガス火のオブジェを見つけてくださいね!

お読みいただきありがとうございました!

#淀屋橋 #大阪ガス #ガスビル #ぶらり大阪ビル散歩 #レトロビル

※掲載写真は、本記事用に許可をとり撮影をしたものです。写真撮影の可否については、事前にご確認いただきますようお願いいたします。 

© Building Owners & Managers Association, Osaka

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